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演習問題1.
次の分数を循環小数の形に変換せよ.
(1) \begin{aligned} \frac{1}{9} \end{aligned}
(2) \begin{aligned} \frac{1}{7} \end{aligned}
(3) \begin{aligned} \frac{5}{11} \end{aligned}
(4) \begin{aligned} \frac{3}{7} \end{aligned}
解答1.
(1) \begin{aligned} \frac{1}{9} = 0. \dot{1} \end{aligned}
(2) \begin{aligned} \frac{1}{7} = 0.\dot{1}4285\dot{7} \end{aligned}
(3) \begin{aligned} \frac{5}{11} = 0.\dot{4}\dot{5} \end{aligned}
(4) \begin{aligned} \frac{3}{7} = 0.\dot{4}2857\dot{1} \end{aligned}
演習問題2.
次の循環小数を分数に変換せよ.
(1) 0. \dot{6}
(2) 0. \dot{1} \dot{3}
(3) 0. \dot{9} \dot{0}
(4) 0. \dot{1} 8 \dot{3}
(5) 0.1 \dot{9}
解答2.
(1) 0. \dot{6}
x = 0. \dot{6} とおく.
10x = 6. \dot{6}
\begin{aligned}
10x - x &= 6 \\
9x &= 6 \\
x &= \frac{2}{3}
\end{aligned}
よって,
\begin{aligned} 0. \dot{6} = \frac{2}{3} \end{aligned}
(補足)
\begin{aligned}
10 &x&= 6 &.6666 \cdots \\
- \large{)} &x&= 0 &.6666 \cdots \\
\hline
9 &x &= 6 & \\
&x &= \frac{2}{3} &
\end{aligned}
(2) 0. \dot{1} \dot{3}
x = 0. \dot{1} \dot{3} とおく.
100x = 13. \dot{1} \dot{3}
\begin{aligned}
100x - x &= 13 \\
99x &= 13 \\
x &= \frac{13}{99}
\end{aligned}
よって,
\begin{aligned} 0. \dot{1} \dot{3} = \frac{13}{99} \end{aligned}
(補足)
\begin{aligned}
100 &x&= 13&.1313 \cdots \\
- \large{)} &x&= 0&.1313 \cdots \\
\hline
99&x &= 13 \\
&x &= \frac{13}{99}
\end{aligned}
(3) 0. \dot{9} \dot{0}
x = 0. \dot{9} \dot{0} とおく.
100x = 90. \dot{9} \dot{0}
\begin{aligned}
100x - x &= 90 \\
99x &= 90 \\
x &= \frac{10}{11}
\end{aligned}
よって,
\begin{aligned} 0. \dot{9} \dot{0} = \frac{10}{11} \end{aligned}
(補足)
\begin{aligned}
100 &x &= 90&.9090 \cdots \\
- \large{)} &x &= 0&.9090 \cdots \\
\hline
99&x &= 90 \\
&x &= \frac{10}{11}
\end{aligned}
(4) 0. \dot{1} 8 \dot{3}
x = 0. \dot{1} 8 \dot{3} とおく.
1000x = 183. \dot{1} 8 \dot{3}
\begin{aligned}
1000x - x &= 183 \\
999x &= 183 \\
x &= \frac{61}{333}
\end{aligned}
よって,
\begin{aligned} 0. \dot{1} 8 \dot{3} = \frac{61}{333} \end{aligned}
(補足)
\begin{aligned}
1000 &x &= 183&.183183 \cdots \\
- \large{)} &x &= 0&.183183 \cdots \\
\hline
999&x &= 183 & \\
&x &= \frac{183}{999} & \\
& &= \frac{61}{333} &
\end{aligned}
(5) 0.1 \dot{9}
x = 0. 1\dot{9} とおく.
10x = 1.9 \dot{9}
\begin{aligned}
10x - x &= 1.9 - 0.1 \\
9x &= 1.8 \\
90x &= 18 \\
x &= \frac{1}{5}
\end{aligned}
よって,
\begin{aligned} 0.1 \dot{9} = \frac{1}{5} \end{aligned}
(補足)
\begin{aligned}
10 &x &= 1&.99999 \cdots \\
- \large{)} &x &= 0&.199999 \cdots \\
\hline
9&x &= 1.8 \\
&x &= \frac{18}{90} \\
& &= \frac{1}{5}
\end{aligned}
考えてみよう.
演習問題2の(5)を解いていることを前提に出題します.
ある日ある青年の前に死神がやってきて,紙とボールペンを差し出してこう言った.
「この紙に書かれている問題を解け.もし間違えたら,残りの寿命を全てもらおう」
紙には「 1\div 5 = 」とだけ書かれていた.
ところが青年は誤って,「 1\div 5 = 0.1 」と書いてしまった.そこで,小数点第2位より先に9を連続で書き続けることにした. 1\div 5 = 0.1999999999999999999 といった具合だ.
青年は言った.「私はずっと 9 を書き続けます.よって私は間違えていません」
さて,青年のこの主張は受け入れられるだろうか.
また,青年は「 1\div 5 = 0.1 」と書いてしまった後,どのように行動するのが最善手だっただろうか.
まず,「私はずっと 9 を書き続けます.よって私は間違えていません」という主張は間違えていないように見える.前問の演習問題2の(5)より, \frac{1}{5} = 0.1 \dot{9} であることが示されているためである.
しかし,青年には寿命がある.よって 9 を「無限に」書き続けることはできない.どこかで終わりがやってくる.よって「9 を書き続ける」という方法で, 1\div 5 = 0.1 \dot{9} を表すことはできないため,青年の主張は受け入れられないと考えるのが妥当だろう.
そして「 1\div 5 = 0.1 」と書いてしまった場合の最善手は,「 1\div 5 = 0.1 \dot{9} 」と書くことである.
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