コミュニケーションの分類

コミュニケーションとは,情報をやりとりすることです.

また,情報を伝える側の人を発信者,情報を受け取る側の人を受信者といいます.

本記事では,コミュニケーションの分類について解説します.

人数による分類

はじめに,発信者と受信者の人数による分類方法を見てみましょう.

1人対1人

この人数によるコミュニケーションは,個別型コミュニケーションと呼ばれたり,対人コミュニケーションと呼ばれることがあります.
1対1でコミュニケーションをし,お互いが発信者であり,受信者でもあります.

1対1でコミュニケーションを行うため,内密な情報交換を行うことができます.
 

演習.
個別型コミュニケーションの例を挙げてみましょう.

解答例.
個別面談,電話,手紙,LINEのメッセージ,Slackのダイレクトメッセージなど.

1人対多数

発信者1人に対して,受信者が複数いるコミュニケーションの形態です.
このようなコミュニケーションは,マスコミ型コミュニケーションと呼ばれます.

マスコミ型のコミュニケーションでは,一度に多数の人に情報を伝えることができます.
 

演習.
マスコミ型コミュニケーションの例を挙げてみましょう.

解答例.
新聞,プレゼンテーション,スピーチ,講義形式の授業など

多数対1人

多数の発信者に対して,受信者が1人だけのコミュニケーションです.
このようなコミュニケーションは,逆マスコミ型コミュニケーションと呼ばれます.

逆マスコミ型のコミュニケーションでは,1人の受信者に多くの発信者から情報が集められます.
 

演習.
逆マスコミ型コミュニケーションの例を挙げてみましょう.

解答例.
アンケートなど

多数対多数

この人数によるコミュニケーションは,会議型コミュニケーションと呼ばれることがあります.
多数の人間が集まり情報をやりとりします.発信者であり受信者でもある参加者もいることでしょう.

それぞれの発信者が持つ情報を,参加者全員と共有することができます.
 

演習.
会議型コミュニケーションの例を挙げてみましょう.

解答例.
井戸端会議の雑談,グループチャット(LINEのグループチャットやSlackなど),会議など.

対面・非対面による分類

コミュニケーションを対面で行うかどうかで分類することもできます.

対面して行うコミュニケーションを直接コミュニケーション,対面せずに離れた場所で行うコミュニケーションを間接コミュニケーションといいます.

技術が発展していなかった頃は,ほとんどのコミュニケーションが直接コミュニケーションでしたが,紙の普及により手紙でのやりとりが生まれ,電話やインターネットの普及により,間接コミュニケーションの手段がより多くなってきました.このように,技術の発展とともに,間接コミュニケーションは容易になっています.

また直接コミュニケーションには,相手の反応に合わせやすいといった性質があります.

同期性による分類

情報の発信と受信が同時に行われるか,タイムラグがあるかによって,コミュニケーションを分類することができます.

情報の発信と受信が同時に行われるコミュニケーションを,同期型コミュニケーションと呼ぶことがあります.同期型コミュニケーションには,直接コミュニケーションや電話,ビデオ通話などがあります.

一方で,情報の発信と受信の間にタイムラグがあるコミュニケーションを,非同期型コミュニケーションと呼ぶことがあります.LINEなどのメッセージや手紙などが,これにあたります.非同期型コミュニケーションでは,受信者は好きなタイミングで情報を確認することができますが,発信者はいつ情報が伝わったか分からないといったデメリットがあります.

参考文献

・高等学校情報科「情報Ⅰ」教員研修用教材 第2章コミュニケーションと情報デザイン
https://www.mext.go.jp/content/20200928-mxt_jogai01-100013300_001.pdf
(2022年8月21日閲覧)

・『教科書ガイド 実教出版版 高校情報Ⅰ Python 高校情報Ⅰ JavaScript 最新情報Ⅰ』(2022) 文献出版.

  

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