インターネット上のコミュニケーション
インターネット上のコミュニケーションの方法について簡単に解説していきたいと思います.
電子メール
電子メールの作成画面はおおよそ次のような構成になっています.
- 件名
- To(宛先)
- CC
- BCC
- 本文
- 添付ファイル
件名は要件が伝わりやすいように書きましょう.
To(宛先)には,メールを送りたい相手のメールアドレスを入力します.
CCはカーボンコピー (Carbon Copy) の略です.カーボンコピーとは,郵便伝票のように一番上の紙に文字を書いたときに,カーボン紙によって作られる複写文書のことです.
電子メールにおいても複写の意味が強く,宛先に入れるほどではないが,やりとりの内容を知っておいてほしい人のメールアドレスをここに記入します.CCに入力されたメールアドレスにもメールが届き,メールの受信者は,CCに入力されたメールアドレスを知ることができます.
BCC(Black Carbon Copy)とは,CCの匿名版です.BCCに入力されたメールアドレスにもメールは届きます.しかしメールの受信者からはBCCに入力されたメールアドレスを見ることができません.こっそりやりとりを共有したい場合や,多数の人に同時にメールを送るときなどに使用されます.
添付ファイルは,メールと一緒に送るファイルのことです.
最近まで,添付ファイルはパスワード付きzipファイルにし,後からパスワードの書かれたメールを送るのがビジネスマナーだと言われていました.PPAPとか言われるらしいです1ペン・パイナポー・アッポー・ペンかな?.情報セキュリティを少しでも齧ったことのある人ならすぐに分かることですが,このPPAPにはセキュリティ対策の効果がほとんどありません.近年になってようやく,この悪しき風習がなくなりつつあるようです.
本文については,どのように書けばよいか迷う人も多いでしょう.
しかしフォーマルなメールや,目上の人へのメールの本文はほとんど考える必要がありません.ほぼほぼ定型文です.
本文はおおよそ以下のような形になります.
・送り先の人の所属や役職,及び,フルネーム
(例)〇〇株式会社 〇〇部 (役職があれば役職) 〇〇〇〇様
(例)〇〇大学〇〇研究科 〇〇〇〇教授
(事務宛などで担当者が分からない場合)〇〇大学事務室(学務課) ご担当者様・あいさつと自己紹介(要件に合わせて自分の所属を書くこと)
(例)いつもお世話になっております。〇〇学部の(フルネーム)と申します.
(例)いつもお世話になっております。〇〇の科目を履修している(フルネーム)と申します.
(例)初めまして。〇〇大学〇〇学部◯回生の(フルネーム)と申します。突然のご連絡失礼致します。
・要件
要件の書き方についてはGoogle検索で調べてください.かなり細かいシチュエーションまで例文があります。
・最後にあいさつ(要件に合わせましょう)
(例)お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。
(例)ご多忙中、誠に申し訳ありませんが、ご査収のほどよろしくお願いします。
(例)お忙しいところお手数をおかけしますが、ご返信いただけますと幸いです。
忙しいことが分かっている相手には、「お忙しいところ〜」や「ご多忙中」などを使います。
そうでない場合も「お手数をおかけして申し訳ありませんが」などを挟むといい感じになります。・一番最後に自分のプロフィール
要件に合わせて書きましょう。
所属、氏名、メールアドレスなどの100%書く内容については,テンプレート化して,本文に最初から記入されるように設定するのもよいかもしれません。
掲示板
掲示板の多くは匿名のものです.掲示板では,なんらかのテーマに沿って,各々が好き勝手なことを書いていきます.ただし,法律に反する書き込みをするとしっかり罰せられるので気をつけましょう.掲示板には独特の文化や雰囲気もあるので,最初は書き込まずに見るだけにするのが賢明です.
匿名掲示板には,個人を識別するためのトリップという記号を付けられるものがあります.
書き込む人が特定の文字列を入力すると,それに対応する別の文字列が名前の横に追加されます.この文字列によって個人を識別するのです.
トリップには,ハッシュ関数が使われています.ハッシュ関数については,情報セキュリティの項目で少しお話をするかもしれません.
メッセージアプリ,チャットアプリ
メッセージアプリやチャットアプリでは,LINEやSlackなどが有名です.
このようなアプリでは,グループでの会話と個人間の会話を気軽に楽しむことができます.
ビデオ通話
お互いの顔を見ながらリアルタイムで会話をすることができます.
有名なものだとSkype,Zoom,Webexなどがあります.Skypeは1対1や少人数の会議,Zoomは1対1からそれなりの人数,Webexは大学の講義のような100人以上が集まるような場合に利用されます.
コロナ禍によって需要が増えたサービスでもあります.
SNS
SNS(Social networking service)は,インターネット上で多数の人とコミュニケーションができるサービスです.InstagramやTwitter,Facebookなどのサービスがあります.
容易に利用することができますが,依存症や意図せぬ個人情報漏洩のリスクがあるため,注意して利用する必要があります.
依存症の対策としては,利用可能な時間を決めておく,「いいね」の数やフォロワー数を気にしないなどの対策があります.
意図せぬ個人情報漏洩を防ぐためには,個人情報を伏せたい場合は,個人情報につながるような情報を発信しないように気をつける必要があります.学校や自宅周りの風景など,思わぬところから個人が特定されることがあります.注意しましょう.